Walk on the Wild Side

日常がちょっとした非日常になる。そんな麗しいものたちに焦点を当てたブログです。

                    

【ぶらぶら銭湯日和】13・高松湯:品川区

皆さまおはようございます。

暦の上ではもう秋。

本日は風も秋めいていて過ごしやすい天気ですね。

この間目黒に行ったついでに目黒駅より歩いて5分の「高松湯」さんにお邪魔してまいりました。

目黒駅が近いですが住所は目黒区ではなく品川になるのですね。

下駄箱から男女に分かれています。

番台さんは男女両方に接する真ん中、しかも脱衣所に向かって座られていて大変見通しがいいかと思われます。

要するに丸見えです。

隠すものなどなにもないのです。

ちょうどわたしが脱衣している時に男風呂の戸口より男性の番台さんが交代でやってきてぎょっとしてしまいました!

完全に丸見え!しかもみんな平然としてる!

これはかなりの試練です。。。

話は前後致しますが、この銭湯かなり古くからの佇まいです。

歴史を感じる古き良き日本のお風呂屋さんで昔ながらの面影を今も堪能することができます。

番台に座っていたおば様は銭湯スタンプ目当ての若者に非常に理解のある方でとても良くしてくださいました。

すごく嬉しい出来事もあり、やはり銭湯へ来てよかったと幸せを噛み締めておりました。

そこでその試練にぶち当たったわけです。

その素敵なおばさまとチェンジしたのはまさかの男性。しかも普通に男風呂からの登場です。

まさかそんなことがこの平成の世にあるはずがないと我が身を疑ってしまいました。

しかしどうしようもなく、とにかく浴場へ急ぎました。

浴場はコンパクトでどれも昔のままを思わせるほど使い込まれていました。

カランは、お湯はぬるめ・水はあたたかめの温度設定です。

リンスインシャンプーとボディーシャンプーが置いてあります。これはありがたいですね!

常連さんも新参のわたしに挨拶してくださいました。

近所の人に愛さているお風呂屋さんって素晴らしいですね。

お風呂は2つ。一つはブクブクが強力に腰にあたります。もう一つはぬる湯で静かにいただくことができます。

どちらも温度設定はぬるめで入りやすいです。

浴槽でお湯を楽しみつつわたしは先に出て行ったおばあちゃんたちが一体どのようにしてあの脱衣所に入るのかを伺ってしまいました。

だって脱衣所には番台さんの目が光っているわけで、なにか攻略法があるのかと探っていたんです。

しかし、みなさん平然と体をさらし、着衣を身に付け、何事もなかったかのように銭湯を後にしていきます。

どこかに隠れスポットが存在しているに違いないと思った私の見当は見事に外れていました。

なんどでもいいます。

すべて丸見えです!

そのことを悟った瞬間私はお風呂の神様に感謝致しました。

これは試練などではない、自分をフリーにするための訓練なんだと。

すべてあっぴろげで粋にお風呂を楽しむためのステージにきてしまったのだと。

それはまさに江戸の銭湯文化そのものではありませんか。

混浴ありきのあの時代を肌で感じろということなのですね。

わたしは今江戸の町民たちの感覚、裸の付き合いそのものを体感するため銭湯にいるのね。

なんて素晴らしい体験なのでしょう!

それからはもう颯爽と湯船から上がり逃げも隠れもしないで堂々と脱衣所にて服を着てまいりました。

気分は当時の江戸っ子です。てやんでい!

自分の殻を脱ぎ捨てたような気分さえいたしますわ。

もう恥ずかしがったり変に隠したりしなくていいんだという開放感。

これがわたしという人間なのよ。逃げも隠れもしないわ。という高揚感。

すべてしっかり楽しませていただきました。

むしろ番台さんが気を使ってくださったのか下を向いているのが印象的でした。

今回はこれからのお風呂の付き合い方のヒントを頂いた貴重な体験をすることができました。

本当にありがとうございました。ご馳走様です

 

脱衣所で 裸一丁 どっこいしょ ♨

気分を奮い立たせて江戸の裸の付き合いを楽しみましょう♪